
お茶は嗜好品として楽しむだけでなく、様々な健康効果が謳われていますね。
緑茶に含まれるポリフェノールとカテキンが細胞のガン化を予防するとか、ビタミン類の成分が発ガン物質の作用を抑制するなどの「ガン予防」の話から、体内にできるフリーラジカルの生成を抑える「アンチエイジング効果」があるなど、健康思考の人に親しまれています。
ところが、この緑茶には思いのほか残留農薬があるという話を聞いた事はありませんか?
そして、そんな緑茶がどうして健康に良いなどという触れ込みで出回っているのか、少し疑問に思う事がありました。
今回は「緑茶も安全ではないかもしれない」という心配を抱えていた頃から、また緑茶生活に戻ってこれた経緯をシェアします。
緑茶にはけっこう農薬が残留している!
お茶の木というのは、虫の標的になったり病気になりやすいのだそうです。
そうなると、どうしても農薬を使わざるを得なくなってしまいます。
そしてお茶は食品衛生法の「残留農薬基準」が、他の農産物に比べてユルくなっています。
農薬の種類は100種類以上あり、中には大豆やお米の基準を比べて1000倍多いものもあるそうです。
おまけに、日本は世界第3位の農薬使用大国だという事をご存知でしょうか?
1位が中国で、2位は韓国だというのだから驚きです。
アメリカでは飛行機で大胆に農薬を散布しているというイメージですが、それ以上の量だという事になりますよね。
そんな日本の中でも基準が甘い緑茶は、どうなってしまうのでしょうか?
こんな事実を知って、緑茶は特別な時にしか飲まないようにしていた時期がけっこう続いていました。
それも無農薬のものを買うのはちょっと贅沢な気がしたので、減農薬くらいのお茶を選んでの話です。
日本の農薬規制が甘い理由
この緑茶の残留農薬の事実は、あまり大きく公表されていない気がします。
それとも、みんな諦めて考えないようにしているのでしょうか?
現実的には、日本人の緑茶志向が強い一方で、コスト的に栽培にあまり手間もかけられずで、便宜的に食品衛生法の基準が甘くなってしまったような気がします。
厚生省としては「お茶は直接食べるものではない」という事や「一度に使う量が少ない」「茶葉に残っている農薬は溶け出しにくい」などの理由を挙げているそうです。
でも、ちょっと気になる事がありました。
今ドイツなどのヨーロッパの国では「緑茶」の健康効果が注目されているようです。
それなのに、EUでは日本から緑茶を輸入する事が出来ません。
それは「残留農薬の基準値を超えている」とか「EUでは認可されていない農薬を使用している」という理由です。
いろいろと品質にうるさい日本で、農薬の面ではこうも甘いというのはどういう事なのでしょうか・・・。
こういう残念な話題が、健康に良いという緑茶のイメージを下げてしまい、日本茶は半ば諦めてしまっていたのです。
もう緑茶を諦めなくていい
それでも日本茶を頂く機会はあるもので、たまに飲むお茶はいっそう美味しいものでした。
最近は、通販でも食品を購入する機会が増えてきたので、たまに珍しいものが出ていないか探してみる事があります。
すると「自然栽培のお茶」という、とても珍しい品を見つける事ができたのです。
自然栽培のお茶といえば「自然茶」などの高級品の仲間かと思いきや、目を疑うようなリーズナブルさです。
そして更に惹かれたのが「屋久島」という栽培地です。
屋久島といえば、屋久杉などが生い茂る秘境というイメージでした。
緑茶が栽培されているなんて意外です。
ところが案外その歴史は古く、屋久島のお茶栽培は戦後間もない頃から始まっていました。
「月に35日雨が降る」と揶揄されるぐらい降雨量の多い屋久島の気候は、じつは良質なお茶を栽培するのに適しているそうです。
清らかな大自然の中で育てられた自然栽培のお茶というだけでも飛びついてしまいますが、これがリーズナブルなのには驚きます。
そして何より、緑茶生活に戻れた事が嬉しい毎日です。